
臨時休診や診療時間の変更を公式サイトに掲載しても、予約画面は受付中、Google マップは通常どおり、電話の自動案内は古いままでは、患者がどの情報を信じればよいか分かりません。反対に、短い画像だけをSNSへ掲載し、対象日、診療科、予約済み患者への対応、再開日時が本文にない場合も、必要な情報が伝わりにくくなります。
医療法は、医療提供施設の開設者・管理者に、提供する医療について正確かつ適切な情報を提供するよう努めることを定めています。また、医療機能情報提供制度の医療機関向けページは、報告している情報が変更となった場合、その都度報告するよう案内しています。すべての一時的な変更が同じ報告対象になると決めつけず、所在地の都道府県の運用を確認することも必要です。
この記事では、2026年10月28日時点の厚生労働省、Google、W3Cの公式資料をもとに、臨時休診のWeb告知を5つの確認に整理します。平常時の診療時間や予約リンクを複数媒体で揃える方法は医療機関の掲載情報を揃える更新手順、Google ビジネスプロフィールの通常時間はGoogleマップの診療時間もあわせてご覧ください。
結論:一つの確定情報から、告知・予約・地図・公的情報・電話を更新する
最初に、対象日、変更後の時間、対象診療科・担当、予約済み患者への対応、再開予定、問い合わせ先を一枚の更新票へ確定します。その内容を公式サイト、予約画面、Google ビジネスプロフィール、必要に応じた医療情報ネットへの報告、電話や院内掲示へ展開し、公開後に実際の表示を確認します。
臨時休診の終了時には、告知を出すときと逆の順序で戻します。古いバナーだけが残る、予約受付だけ再開しない、地図の時間が休診のままになるといった差分を防ぐため、開始時点で解除日時と解除担当まで決めます。
臨時休診案内で揃える5つの確認
1.日付、時間、対象範囲を絶対表記で確定する
「明日休診」「午後のみ変更」のような相対表記だけでなく、「2026年11月2日(月)14:00以降」のように年、月、日、曜日、開始・終了時刻を示します。終日か一部時間帯か、全院か特定診療科か、担当医変更か、窓口・検査・健診・オンライン診療・電話受付にも影響するかを分けます。
予約済み患者への個別連絡がある場合も、Web告知だけで連絡済みとみなしません。連絡対象、連絡方法、未連絡時の扱いは院内の予約台帳と照合します。公開前に診療部門、受付、予約担当、Web担当が同じ更新票を確認し、推測で範囲を広げないことが重要です。
2.画像だけにせず、本文でも読める告知にする
告知画像を使う場合でも、対象日、変更内容、再開日時、問い合わせ先をHTML本文へ記載します。W3CのWCAG 2.2解説は、技術的にテキストで表現できる場合、文字画像よりテキストを使うことを案内しています。本文があれば、文字サイズの調整、読み上げ、検索、コピー、機械翻訳もしやすくなります。
ページタイトルと見出しにも対象日と要点を入れ、スマートフォンで最初の画面に結論が見えるようにします。画像には内容を説明するaltを設定しますが、長い告知全文をaltへ詰め込むのではなく、本文で同じ情報を読めるようにします。画像と本文のどちらか一方だけを差し替える運用は避けます。
3.予約済み患者と当日の問い合わせ導線を明記する
新規予約を止めるのか、予約済み患者へ個別連絡するのか、予約変更をどの窓口で受けるのかを分けます。電話番号を掲載する場合は、その時間帯に実際に応答できるか、自動音声へ切り替わるかも確認します。「いつでも対応」「必ず受診可能」といった、運用で保証できない表現は使いません。
救急受診や別の医療機関を案内する場合は、Web担当の判断で一般的な医療助言を加えず、院内で承認された文面と地域の公式窓口・公的情報を使います。特定の医療機関を無断で代替先として示さず、リンク先、受付時間、対象地域が現在も有効かを確認します。
4.公式サイト以外の更新先を同じ更新票で管理する
Google ビジネスプロフィールでは、通常の営業時間とは別に、祝日や一時的な変更へ「特別営業時間」を設定できます。Googleは、一時的な時間変更または連続6日以内の休業に特別営業時間を使い、7日以上または終了時期が不明な休業は一時休業の表示を使うよう案内しています。診療科ごとに時間が異なる場合は、施設の実態とGoogleのプロフィール構成を確認し、単純に一つの時間へまとめません。
医療情報ネットで公表される報告情報に変更が関係する場合は、所在地の都道府県が示す報告方法と対象を確認します。厚生労働省の医療機関向けページは、報告している情報が変更となった場合、その都度報告するよう案内しています。公式サイト、予約システム、Google、医療情報ネット、SNS、電話自動案内、院内掲示のうち、どれを更新したかをチェック欄で残します。
5.再開後の解除と公開記録まで決める
告知を公開するときに、解除予定日時、解除担当、確認者を決めます。再開時はトップのバナー、NEWS、予約停止、Googleの特別営業時間、電話案内を確認し、通常情報へ戻します。医療情報ネットへの変更報告が必要だった場合は、再開後の情報も所在地の都道府県の手順に沿って確認します。
NEWS記事を記録として残す場合は、冒頭へ「この案内は終了しました」「通常診療へ戻りました」などの現在状態と更新日時を追記します。古い告知を検索やSNSから開いた人が現行情報と誤認しないよう、最新の診療案内へリンクします。公開終了ページの扱いは404・410・リダイレクトの確認も参考にしてください。
臨時休診の更新票に残す項目
- 対象日、曜日、開始・終了時刻、終日か一部時間帯か
- 対象施設、診療科、担当、窓口、検査、健診、予約への影響
- 予約済み患者の抽出件数、連絡方法、連絡状況、担当者
- 新規予約の受付可否と予約画面の表示
- 問い合わせ先、応答可能時間、自動音声の内容
- 公式サイト、トップバナー、NEWS、予約システムの更新状況
- Google ビジネスプロフィールの通常時間・特別営業時間
- 医療情報ネットへの報告対象確認と、必要な場合の報告状況
- SNS、電話案内、院内掲示など補助媒体の更新状況
- 公開日時、最終更新日時、解除予定日時、解除担当、確認者
- 再開後の実ページ、予約、地図、電話の確認結果
よくある質問
臨時休診は何日前に掲載すべきですか?
すべての施設に共通する日数は置けません。予定休診は院内で確定後できるだけ早く掲載し、予約済み患者への個別連絡を並行します。急な休診は、確認済みの範囲を時刻付きで掲載し、未確定事項を推測で埋めず、次回更新予定を示します。
Google マップだけ更新すれば十分ですか?
十分とは限りません。公式サイト、予約画面、電話案内、Google、必要に応じた医療情報ネットなど、患者が確認する入口は複数あります。一つの更新票から各媒体へ展開し、実際の公開表示を確認します。
1日だけの休診も医療情報ネットへ報告が必要ですか?
一律に断定できません。厚生労働省は報告情報に変更があった場合の都度報告を案内していますが、具体的な報告対象と方法は所在地の都道府県の案内を確認してください。公式サイト等の告知とは別に、制度上の報告要否を担当窓口へ確認します。
休診案内は画像1枚でもよいですか?
画像だけにせず、同じページの本文でも対象日、変更内容、再開日時、問い合わせ先を読めるようにします。スマートフォン表示、拡大、読み上げ、検索、リンク共有を考えると、重要情報をHTMLテキストで持つ方が管理しやすくなります。
代わりに受診できる医療機関を掲載してよいですか?
Web担当者だけで決めず、院内で承認された案内と地域の公式情報を使います。相手先の受付可否や時間を未確認のまま掲載せず、医療上の個別判断をWeb記事で行わないようにします。
公開前チェックリスト
- 年を含む対象日、曜日、開始・終了時刻が一致している
- 終日・一部時間帯、全院・診療科・担当の範囲が明確である
- 予約済み患者の抽出と個別連絡の担当が決まっている
- 新規予約の受付可否と予約画面が告知と一致している
- 電話番号と応答可能時間が正しい
- 重要情報を画像だけでなく本文にも記載している
- PCとスマートフォンで見出し、本文、リンクが切れていない
- Googleの通常時間と特別営業時間を使い分けている
- 医療情報ネットへの報告要否を都道府県の手順で確認した
- SNSや電話案内に古い日時が残っていない
- 解除予定日時、解除担当、確認者を決めている
- 再開後に通常情報へ戻す確認項目がある
- 未確認の受診可否、医療助言、効果保証を掲載していない
まとめ:休診告知は掲載より、同期と解除までが運用
臨時休診の案内は、NEWSを一本公開して終わりではありません。対象日と範囲を確定し、予約済み患者への連絡、公式サイト、地図、公的情報、電話を同じ内容へ揃え、再開後に通常情報へ戻すまでが一つの作業です。
障害による予約停止や復旧告知は予約システム障害時のWeb告知、読みやすいページとフォームの確認は医療機関サイトのアクセシビリティで詳しく整理しています。
休診案内の更新先と解除手順を整理したい医療機関へ
株式会社メディカルアトラクトでは、既存の告知ページ、予約画面、Google ビジネスプロフィール、医療情報ネットへの報告状況、電話・SNS案内を一つの更新票へ整理します。お問い合わせページから、対象施設、予定している変更日、影響する診療科・予約、現在使っている告知媒体をお聞かせください。初回の相談では、不一致が起きやすい更新先、公開順序、院内確認者、予約済み患者への連絡項目、再開後の解除チェックを具体化できます。
Web更新を含む支援範囲はサービスページ、制作・運用例は制作実績ページをご覧ください。
本記事は株式会社メディカルアトラクト編集部(医療マーケティング・Web制作担当)が、厚生労働省、Google、W3Cの公表資料を2026年10月28日に確認して作成しました。
参考にした一次情報
- 医療機能情報提供制度について(医療機関向けページ)(厚生労働省)(2026年10月28日確認)
- 医療法(厚生労働省法令等データベースサービス)(2026年10月28日確認)
- 営業時間を編集する(Google ビジネスプロフィール ヘルプ)(2026年10月28日確認)
- 特別営業時間を設定する方法(Google ビジネスプロフィール ヘルプ)(2026年10月28日確認)
- Understanding SC 1.4.5: Images of Text(W3C WAI)(2026年10月28日確認)
- 医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省)(2026年10月28日確認)
本記事は2026年10月28日時点の公表資料に基づく一般的な医療機関のWeb・情報更新運用上の整理であり、個別の法律上・医療上の助言ではありません。医療情報ネットへの報告対象・方法は、所在地の都道府県の最新案内をご確認ください。診療可否や代替受診先は各医療機関・地域の実際の運用に基づいて判断し、Web担当者のみで医療上の案内を決めないでください。Google等の仕様や表示は変更される場合があります。本記事は各サービス運営元の提携・監修を受けたものではなく、サービス名等は各権利者に帰属します。