MEDICALATTRACTCREATIVE QUEST / NAGOYACONTACT ↗
← NEWSROOM

TRANSMISSION RECEIVED

FILE / 2026102312

企業動画の
モザイク処理。
顔・画面・音声を
公開前に守る
5つの確認

複数の動画画面にモザイクをかけて公開前確認する角のないドット絵エイリアン

企業動画の公開前確認で見落としやすいのは、主役ではなく背景です。通行人の顔、社員証、ホワイトボード、PC画面、車両ナンバー、宅配伝票、会話の中の氏名などは、数フレームだけでも動画に残ります。医療機関では、患者の顔が見えなくても、受付にいる姿、診察券、予約表、呼び出し音声から受診の事実や診療情報が伝わるおそれがあります。

モザイクは便利ですが、公開同意、撮影範囲、著作権、音声までを自動的に解決するものではありません。処理対象が画面外へ動いた瞬間や、鏡・ガラスへの反射、サムネイル、短尺版、字幕用の文字起こしにも確認が必要です。

この記事では、2026年10月23日時点の個人情報保護委員会、文化庁、YouTube、厚生労働省の公表資料をもとに、企業動画のモザイク・ぼかし処理を5つに分けて整理します。出演者との公開範囲は企業動画の出演同意、施設や道路での撮影準備は企業のロケ撮影もあわせてご覧ください。

結論:モザイクの前に、公開版で残してよい情報を決める

最初に、誰を、何を、どの媒体・期間・地域で公開するかを決めます。そのうえで、①人物、②文字と画面、③医療・業務情報、④音声と反射、⑤公開後対応を、元映像ではなく実際に公開する書き出しファイルで確認します。

本人の同意や権利処理が明確なら、その記録を残します。判断できない人物や情報は、再撮影、カット、差し替えを優先し、それが難しい場合に追従モザイク、固定ぼかし、マスク、消音を使います。モザイクの強さだけでなく、対象が全フレームで覆われ、縮小表示や停止画面でも読めないことが公開条件です。

企業動画のモザイク処理で揃える5つの確認

1.顔だけでなく、組み合わせで個人が分かる要素を洗い出す

個人情報保護委員会の通則ガイドラインは、本人を判別できる映像や、氏名を含み特定の個人を識別できる音声を個人情報の例に挙げています。顔を隠しても、名札、制服、所属、席、声、住所、車両ナンバーなどの組み合わせで個人が分かる場合があります。

撮影素材を人物単位で確認し、出演同意の範囲、通行人、来訪者、子ども、鏡やショーウインドーへの反射を記録します。撮影の許可と、Web・SNS・広告で公開する許可は同じとは限りません。公開範囲が曖昧な場合は、モザイクだけに頼らず該当カットを外す判断も残します。

YouTubeのプライバシー案内でも、本人が一意に識別できるかを判断する要素として、画像、声、氏名、連絡先などが挙げられ、撮影や個人情報の投稿前に許可を得るよう案内されています。プラットフォームの削除判断に委ねる前に、制作側で同意と編集を確認します。

2.文字、画面、通知、反射をフレーム単位で確認する

PCやスマートフォンの画面には、氏名、メールアドレス、チャット、顧客一覧、カレンダー、未公開資料、通知が一瞬だけ表示されることがあります。ホワイトボード、机上の書類、配送ラベル、QRコード、Wi-Fi情報も対象です。画面録画と実写を合成した動画は、素材ごとに確認します。

編集では、対象の前後に余白を持たせてマスクを置き、カメラ移動、ズーム、手ぶれ、対象物の回転に追従しているかを全尺で再生します。モーション追跡が外れる箇所はキーフレームを追加し、細い文字やQRコードには範囲と強度の余裕を取ります。モザイク後に縮小しても識別できる場合は、塗りつぶしや画面差し替えの方が確実です。

公開用動画だけでなく、サムネイル、冒頭プレビュー、縦型切り抜き、静止画、字幕ファイルも同じ素材台帳で確認します。横長から縦型への再編集は横長動画の縦型再編集、サムネイルの確認は企業YouTubeのサムネイルで整理しています。

3.医療機関では、受診の事実と診療情報を別枠で確認する

個人情報保護委員会は、病院等を受診した事実や、診療・調剤の過程で医療従事者が知り得た病状、治療状況、診療記録などは要配慮個人情報に該当すると案内しています。待合室の後ろ姿だけだから問題ないと決めつけず、施設、日時、会話、受付表示との組み合わせを確認します。

医療機関の撮影では、患者のいない時間帯に撮る、サンプルデータを使う、予約表や電子カルテ画面を撮影対象から外す、呼び出し音声を止めるなど、編集前の対策を優先します。画面を後からぼかす前提でも、制作会社への素材共有やバックアップの段階では未処理の情報が残ります。撮影・編集・確認担当の範囲と保存期間を決めてください。

患者が出演する動画は、個人情報の問題だけでなく医療広告の確認も必要です。厚生労働省の事例解説書第6版は、動画内の映像や音声で治療内容・効果に関する患者の体験談を紹介することは、医療広告で禁止される体験談に該当すると説明しています。顔をモザイクにしても、禁止される表現が許容されるわけではありません。

4.音声、BGM、背景の著作物を『見えない情報』として確認する

画面を隠しても、会話中の氏名、診断名、電話番号、社内情報が音声に残ることがあります。波形だけで判断せず、イヤホンとスピーカーの両方で聞き、消音、別音声、効果音、再収録を選びます。自動字幕や文字起こしが、消したはずの音声を文字として表示していないかも確認します。

背景のポスター、絵画、キャラクター、テレビ画面、店内音楽には著作権等が関わります。文化庁は、背景に小さくポスターや音楽が偶然入り込む例を示す一方、軽微か、正当な範囲か、権利者の利益を不当に害しないかは個別に判断されると説明しています。『映り込みなら全て自由』とは扱わず、主な見せ場として使うものは許諾、差し替え、カットを検討します。

BGMの権利確認は企業動画のBGM著作権も参照してください。モザイク処理表には映像だけでなく、音声、字幕、BGM、背景物、出典・許諾の欄を持たせると確認漏れを減らせます。

5.公開後修正を最後の手段として手順化する

YouTube StudioのPC版エディタには、顔のぼかしとカスタムぼかしがあり、範囲、形、開始・終了時刻、対象追従、固定位置を設定できます。一方、YouTubeの案内では、2025年6月以降、Studioで保存した編集を『元に戻す』機能では取り消せないとされています。公開後に直接編集する前に、元データを保持し、対象区間と影響を別担当者が確認します。

公開後に漏れを見つけた場合は、まず公開範囲を止めるか限定し、関係者へ連絡し、再編集、再アップロード、URL変更の影響を判断します。プラットフォーム内のぼかしは緊急対応の選択肢ですが、埋め込み先、短尺版、広告配信、ダウンロード済みファイルまでは自動で直りません。

説明欄への追記で解決できる訂正と、映像自体を止めるべき問題を分けます。詳しい判断は企業YouTube動画の公開後訂正を参照し、公開停止、修正版、関係者対応、再発防止まで一つの記録に残します。

公開前のモザイク確認表

  • 出演者ごとに撮影・公開・二次利用の範囲を確認した
  • 通行人、来訪者、子ども、反射に映る人物を確認した
  • 顔、名札、所属、声など組み合わせで識別できる要素を確認した
  • PC画面、通知、書類、ホワイトボード、車両ナンバーを確認した
  • 医療現場では患者、受診の事実、診療情報を別枠で確認した
  • 自動追従が外れるフレームを手動で補正した
  • 音声、字幕、文字起こしにも氏名や機密情報が残っていない
  • 背景の著作物・BGMの許諾または利用条件を確認した
  • サムネイル、縦型版、広告版、静止画も同じ基準で確認した
  • 公開用書き出しファイルを別担当者が全尺で確認した

よくある質問

顔にモザイクをかければ、同意は不要ですか?

一律には判断できません。顔以外の声、名札、所属、場所などから本人が識別できることがあります。撮影・公開の同意範囲を確認し、判断が難しい場合はカットや再撮影も検討してください。

車両ナンバーやPC画面は、弱いぼかしで十分ですか?

停止、拡大、画像補正、縮小後の見え方で判読できないことを確認します。細かい文字やQRコードは、広い範囲の強い処理、塗りつぶし、画面差し替えが適する場合があります。

YouTube公開後でもモザイクを追加できますか?

PC版YouTube Studioには顔ぼかしとカスタムぼかしがあります。ただし対象追従と時間範囲を確認し、元データを保持してください。別SNS、広告、埋め込み先に配布したファイルは個別対応が必要です。

医療機関の待合室で、顔が映らなければ公開できますか?

顔だけでは判断できません。受診の事実自体が要配慮個人情報に当たり得るため、場所、会話、受付画面、日時などとの組み合わせを確認します。患者のいない時間帯での撮影や演出素材への差し替えを優先してください。

背景のポスターは全てモザイクが必要ですか?

全てが同じ扱いではありません。文化庁は付随的で軽微な写り込みに関する考え方を示していますが、利用の態様や権利者への影響により個別判断です。主な撮影対象や演出として見せる場合は、許諾や差し替えを検討します。

まとめ:モザイクを編集作業ではなく公開設計にする

企業動画のモザイク処理は、完成直前に顔を探すだけの作業ではありません。撮影前に公開範囲と撮影対象を決め、素材、音声、字幕、派生版を同じ台帳で追い、公開用ファイルを全尺確認する工程です。

『何を隠したか』だけでなく、『なぜ残してよいか』『どこへ配布したか』『公開後にどう止めるか』まで記録すれば、担当者が変わっても同じ基準で判断できます。

動画の公開前レビューを相談したい企業・医療機関へ

株式会社メディカルアトラクトでは、素材一覧、出演同意、映り込み、音声、字幕、派生版、公開先を一つの確認表に整理します。お問い合わせページから、動画の目的、撮影場所、出演者、公開予定の媒体、特に隠したい情報をお聞かせください。初回の相談では、確認対象の洗い出し、再撮影・カット・モザイクの優先順位、社内確認者、公開後対応まで具体化できます。

動画制作とSNS運用の支援はサービスページ、制作・運用例は制作実績ページをご覧ください。

本記事は株式会社メディカルアトラクト編集部(動画制作・医療マーケティング担当)が、公表資料を2026年10月23日に確認して作成しました。

参考にした一次情報

本記事は2026年10月23日時点の公表資料に基づく一般的な動画制作・公開前確認の整理であり、個別の法律、個人情報保護、医療または情報セキュリティ上の助言ではありません。個人情報、肖像、著作権、医療広告、同意の要否や処理方法は、撮影内容、契約、公開先、対象者、地域等により異なります。実施時に関係者、権利者、社内責任者、必要に応じて専門家および各機関・サービスの最新情報を確認してください。本記事は各機関・サービスの提携・監修を受けたものではなく、権利侵害の防止、削除、審査通過、再生数、検索順位または問い合わせ数を保証しません。