
企業サイトでは、ヘッダーはブランド名、会社概要は法人名、問い合わせページは旧電話番号、SNSプロフィールは移転前の所在地というように、組織情報が少しずつずれることがあります。人が見ても迷いやすい状態は、検索システムがサイトと運営主体の関係を確認するときにも役立ちません。
Googleは、AI OverviewsやAI Modeへの掲載に特別な構造化データやAI専用ファイルは不要で、通常の検索と同じ基礎的なSEO、取得可能な本文、表示内容と一致する構造化データ、最新のBusiness Profile情報などが重要だと案内しています。要件を満たしても、検索結果やAI回答への表示、引用、サイト名・ロゴの採用は保証されません。
この記事では、2026年10月12日時点のGoogle Search CentralとSchema.orgの一次情報をもとに、会社情報のLLMOを5項目で整理します。構造化データを増やすこと自体ではなく、読者が公式情報を確認でき、更新担当者が同じ内容を保てることを目的にします。LLMO全体の考え方は医療サイトのLLMOの基本もあわせてご覧ください。
結論:会社情報は「見える公式ページ」を基準に揃える
最初に、自社サイトのホーム、会社概要、問い合わせ、プライバシーポリシー、採用、店舗・拠点、SNSなどから、組織名、ブランド名、URL、所在地、電話、メール、ロゴ、公式プロフィールを棚卸しします。公開中の正しい値と、更新責任者、変更日を一つの会社情報台帳へまとめます。
そのうえで、ホームのWebSite、ホームまたは会社概要のOrganization、画面に見える会社情報、外部の公式プロフィールを同じ事実へ揃えます。構造化データにだけ詳しい情報を追加したり、実際には使っていない連絡先や公式ではないアカウントを記載したりしません。
会社情報のLLMOで揃える5つの確認
1.サイト名と法人名、ブランド名の役割を分ける
サイト名、運営法人名、サービス名が同じとは限りません。ホームページで読者に示すサイト名を一つ決め、法人名と異なる場合は会社概要で関係を説明します。略称や一般に認識されている別名があるときだけ、別名として管理します。
Googleのサイト名の案内では、ホームページのWebSite構造化データにnameと正規のホームURLを置き、必要に応じてalternateNameを指定できます。サイト名はドメインまたはサブドメイン単位で扱われ、サブディレクトリごとには設定できません。og:site_name、title、見出し、ホームの本文も、同じ名称へ揃えます。
Organizationでは、実際に使う組織名をnameへ、登録上の正式名称が異なる場合はlegalNameへ、一般的な別名がある場合はalternateNameへ記述できます。項目を埋めるために、存在しない略称や英語名を作らないでください。
2.公式URLと会社概要ページを一つの基準にする
ホームまたは一つの会社概要ページに、運営主体、事業内容、所在地、公式URL、問い合わせ先を読者が確認できる形で掲載します。GoogleはOrganizationをホーム、または会社概要のように組織を説明する単一ページへ置くことを推奨しており、全ページへ同じ情報を重複して埋め込む必要はないと案内しています。
複数の事業、拠点、ブランドを運営している場合は、親会社、子会社、サービス、店舗を一つの組織として混ぜません。どの法人がサイトを運営し、どの窓口がどのサービスを担当するかを画面上で説明します。地域店舗などは、実態に合うLocalBusiness等の型とページを検討します。
URLはHTTPS、wwwの有無、末尾スラッシュ、リダイレクト、canonicalを確認し、公開する正規URLを一つにします。サイト移転やドメイン変更時の扱いはサイト移転のLLMOで整理しています。
3.ロゴは表示と構造化データで同じ資産を使う
GoogleのOrganizationガイドでは、logoに組織を表す画像のURLまたはImageObjectを指定できます。画像は112×112ピクセル以上、クロール・インデックス可能、Google画像検索が対応する形式で、白背景でも意図した見え方になることが案内されています。
ヘッダー、会社概要、OG画像、ファビコン、構造化データで別世代のロゴが混ざっていないか確認します。ロゴの縦横比や余白、背景色、モノクロ版など複数の資産がある場合は、用途と正本を決めます。第三者ブランドとの提携を示すように見える並べ方や、利用許諾のないロゴは避けます。
ロゴURLを差し替えるときは、ファイルだけでなくキャッシュ、構造化データ、OG設定、外部プロフィールも確認します。画像URLが公開されていても、検索結果やナレッジパネルで採用されるとは限りません。
4.連絡先とsameAsは実際の公式窓口だけに絞る
Organizationには、所在地、電話、メール、contactPointなど、利用者に役立つ連絡情報を記述できます。画面上の問い合わせ方法と一致させ、電話を受け付けていないのに番号を載せたり、総合窓口と採用窓口を同じ用途として扱ったりしません。問い合わせフォームを主窓口にする場合は、本文から明確に案内します。
sameAsは、別のサイトにある自社組織の追加情報ページとして、公式SNSやレビューサイト等のプロフィールURLを複数指定できます。公式に管理している組織ページだけを選び、個人アカウント、検索結果、短縮URL、無関係な記事、停止済みアカウントを入れません。
医療機関や複数拠点を運営する組織では、本部、施設、診療科、医師個人の情報を混同しないようにします。所在地・受付時間など外部掲載情報の更新は医療機関の掲載情報更新も参考にしてください。
5.表示、構造化データ、外部プロフィールを同時に更新する
構造化データは、画面に見えない事実を検索向けに追加するための隠し台帳ではありません。Googleの一般ガイドラインは、構造化データがページの主な内容を正しく表し、利用者に見える内容と一致し、最新で、誤解を招かないことを求めています。正しく実装しても検索機能での表示は保証されません。
変更時は、会社概要、フッター、問い合わせ、プライバシーポリシー、採用、店舗一覧、WebSite、Organization、OG設定、Google Business Profile、公式SNSを一つの更新票で確認します。更新後はSchema Markup ValidatorやRich Results Test、URL検査を用途に応じて使い、初期HTMLと描画後の値も確認します。
情報源、更新日、担当者を管理する方法はLLMOの情報更新、AI検索の表示・引用・流入を分ける方法はLLMOの効果測定で整理しています。
会社情報台帳に残す項目
- サイト名、法人名、ブランド名、一般的な別名と使う場所
- 正規のホームURL、会社概要URL、canonical、リダイレクト
- 所在地、代表電話、問い合わせメール、問い合わせフォーム
- 連絡先ごとの目的、受付範囲、対応時間、担当部署
- 公式ロゴの正本、画像URL、サイズ、背景、利用範囲
- 公式SNS、レビューサイト、事業者プロフィールのURL
WebSiteとOrganizationの設置ページと実装担当- Google Business Profileなど外部掲載先の管理者
- 最終確認日、変更日、更新担当、次回確認日
よくある質問
Organizationを入れれば、AI検索が正しい会社情報を必ず表示しますか?
保証されません。Googleは組織情報の理解や識別に役立つと案内していますが、検索結果、ナレッジパネル、AI回答での表示は自動的に決まり、構造化データを正しく実装しても採用は保証されません。まず読者に見える会社情報を正確にし、対応する項目だけを記述します。
WebSiteとOrganizationは同じものですか?
異なります。WebSiteはサイト名とホームURLなどサイト自体を表し、Organizationは運営組織の名称、URL、ロゴ、所在地、連絡先、公式プロフィール等を表します。サイト名と法人名が異なる場合は、それぞれの役割を分けつつ、画面上で関係が分かるようにします。
すべてのSNSアカウントをsameAsへ入れるべきですか?
いいえ。組織の公式情報を追加で確認できる、現在運用中のプロフィールだけを選びます。個人アカウント、キャンペーン専用、停止済み、権限を失ったアカウントは除外し、リンク先の名称、ロゴ、URL、連絡先も確認します。
会社移転後、サイトだけ直せば十分ですか?
十分とは限りません。会社概要、問い合わせ、構造化データ、プライバシーポリシー、採用、地図・店舗情報、Google Business Profile、公式SNSなど、所在地を掲載する場所を一覧化して更新します。登記、契約、行政手続き等は別の要件があるため、担当部署や適切な専門家へ確認してください。
公開前・更新時チェックリスト
- ホーム、会社概要、フッターのサイト名・法人名が矛盾していない
- サイト名、法人名、ブランド名、別名の役割を説明できる
- 正規URL、リダイレクト、canonicalが同じホームへ集約される
- 所在地、電話、メール、フォームが現在の公式窓口と一致する
- ロゴ画像が112×112ピクセル以上で取得可能、白背景でも識別できる
sameAsは組織が管理する有効な公式プロフィールだけを指す- 画面表示と
WebSite・Organizationの値が一致する - 外部プロフィールとBusiness Profileの名称・所在地・連絡先も確認した
- 検証ツールと実際のPC・スマートフォン表示でリンク・画像・横スクロールを確認した
- 変更日、更新担当、次回確認日を会社情報台帳へ残した
まとめ:検索向けの記述より、公式情報の正本を先に決める
会社情報のLLMOでは、構造化データの項目を増やす前に、サイト名、法人名、ブランド名、URL、ロゴ、所在地、連絡先、公式プロフィールの正本を決めます。読者に見える会社概要を基準に、WebSite、Organization、外部プロフィールを同じ事実へ揃え、変更時にまとめて更新できる状態を作ります。
AI検索向けの特殊なSchemaやファイルを増やす前に確認したい点はLLMOの誤解、クロール方針はAI検索のrobots.txtもあわせてご覧ください。
会社情報と構造化データの不一致を、更新できる台帳へ整理したい方へ
株式会社メディカルアトラクトでは、企業・医療機関のホーム、会社概要、問い合わせ、店舗・施設情報、構造化データ、公式プロフィールを棚卸しし、名称、URL、ロゴ、所在地、連絡先、更新担当を一つの会社情報台帳へ整理します。お問い合わせページから、対象サイト、現在使っている会社名・ブランド名、移転やロゴ変更の有無、情報がずれている掲載先をお聞かせください。初回の相談では、優先して直すページ、表示と構造化データの差分、社内・制作会社・外部プロフィール管理者の分担、更新順を具体化できます。
LLMO支援の考え方はLLMOサービスページ、Web・コンテンツ運用を含む支援範囲はサービスページ、制作・運用例は制作実績ページをご覧ください。
本記事は株式会社メディカルアトラクト編集部(LLMO・Web運用担当)が、Google Search CentralとSchema.orgの公表資料を2026年10月12日に確認して作成しました。
参考にした一次情報
- AI features and your website(Google Search Central)(2026年10月12日確認)
- Site Names in Google Search(Google Search Central)(2026年10月12日確認)
- Organization structured data(Google Search Central)(2026年10月12日確認)
- General structured data guidelines(Google Search Central)(2026年10月12日確認)
- Establish your business details with Google(Google Search Central)(2026年10月12日確認)
- Organization(Schema.org)(2026年10月12日確認)
- ContactPoint(Schema.org)(2026年10月12日確認)
本記事は2026年10月12日時点の公表資料に基づく一般的なLLMO・Web運用上の整理です。個別案件への法律上、登記上、医療上または税務上の助言ではありません。会社名、所在地、連絡先、ロゴ、外部プロフィール、構造化データの要件は、組織、サイト、サービス、地域によって異なります。判断が難しい場合は公開を保留し、社内の法務・広報・情報システム担当者、各サービス運営元または適切な専門家へ確認してください。本記事はGoogle、Schema.org等の提携・監修を受けたものではなく、検索順位、AI検索・通常検索での表示や引用、ナレッジパネル、アクセス、問い合わせ、情報の自動訂正を保証しません。