
ブログ、ニュース、事例、採用情報などの一覧が長くなると、ページ番号で分けるページネーション、「もっと見る」ボタン、無限スクロールのいずれかを使うことがあります。画面では自然に次の項目を読めても、2ページ目以降に固有URLや通常のリンクがなければ、クローラーが後続のコンテンツを見つけにくくなる場合があります。
Googleは、クローラーが一般に<a>要素のhrefからURLを見つけ、ボタンをクリックしたり、ユーザー操作が必要なJavaScript関数を通常は実行したりしないと説明しています。無限スクロールでも、各まとまりに永続的な固有URLを与え、順番にリンクすることを案内しています。
この記事では、2026年10月26日時点のGoogle Search Central、Search Console、OpenAIの公式資料をもとに、ページネーションのLLMOを5つの確認に分けて整理します。JavaScriptで本文を出すサイトはJavaScriptサイトのLLMO、絞り込みURLの設計はサイト内検索のLLMOもあわせてご覧ください。
結論:見た目が無限でも、裏側には共有できるページURLと順次リンクを用意する
ページネーション、もっと見る、無限スクロールのどれを選んでも、重要なのは後続の項目へ安定して到達できることです。①各まとまりの固有URL、②<a href>による順次リンク、③ページごとのcanonical、④JavaScriptに依存しすぎない読み込み、⑤PC・スマホ・レンダリング結果の検証を一つの確認表にします。
これは検索順位やAI回答への引用を保証する施策ではありません。Googleも、要件を満たしていてもクロール、インデックス、検索結果への掲載は保証しないと説明しています。まず、人とクローラーの双方が同じURLから同じ内容へ戻れる状態を作り、検索・AI検索の入口を失いにくくする基盤として扱います。
ページネーションのLLMOで揃える5つの確認
1.一覧の分け方と、各まとまりの固有URLを決める
最初に、ページ番号、もっと見る、無限スクロールのどれを使うかを、項目数、更新頻度、利用者が現在位置を把握する必要、モバイルでの操作、戻る操作を含めて決めます。Googleは、ページネーションは現在位置と結果数を把握しやすく、もっと見ると無限スクロールは連続して閲覧しやすい一方、非常に大きな結果集合には限界があると整理しています。
どの表示方式でも、2ページ目以降のまとまりに?page=2などの永続的な固有URLを用意します。同じURLを再度開いたときに同じ範囲の項目が表示されるよう、絶対的なページ番号や安定したカーソルを使います。「昨日からの続き」のように、同じURLの内容が日ごとに変わる相対条件は、共有、再訪、検証を難しくします。
URLの#以降だけを変えてページ番号を表す方法は避けます。Googleは、ページ集合の内容変更にURLフラグメントを使わないよう案内しており、次ページがフラグメントだけ異なる場合は、すでに取得したページと判断してリンクをたどらない可能性があります。
2.次のページを、ボタンだけでなくクロール可能なリンクでつなぐ
各ページから次のページへ、<a href='/news?page=2'>のような実在URLを持つリンクを置きます。見た目をボタンにすることはできますが、onclickだけの要素、span、JavaScript専用URLだけにしません。Googleは、一般にhrefを持つ<a>要素をクロール可能なリンクとして扱うと説明しています。
「次へ」「前へ」だけでなく、必要に応じてページ番号や一覧の先頭へ戻るリンクを用意します。Googleは、ページ集合内の各ページから最初のページへリンクすることも、集合の開始を示すヒントになり得るとしています。ただし、すべてのページを一度に並べて操作を複雑にする必要はなく、利用者が現在位置と移動先を理解できる範囲で設計します。
PCには次ページリンクがあるのに、スマートフォンでは無限スクロールだけでリンクが消える、といった差にも注意します。Googleはモバイル版の内容をインデックスとランキングに使用し、モバイルでユーザー操作が必要な読み込みに依存しないよう案内しています。PCとスマホで、後続ページへの到達経路が同じかを確認します。
3.各ページのcanonicalを自分自身へ向ける
ページ分割された一覧は、Googleでは別々のURLとして扱われます。公式ガイドは、2ページ目以降をすべて1ページ目のcanonicalにせず、各ページに自分自身のcanonical URLを設定するよう案内しています。1ページ目だけを正規URLにすると、後続ページ固有の項目を一つの重複ページとして扱わせる意図になり、ページ集合の発見と整合しません。
rel="next"とrel="prev"は、Googleが過去にページ間の関係を認識するために使っていましたが、現在は使用していないと公式ガイドに明記されています。他の検索エンジンが利用する可能性はありますが、これだけに頼らず、固有URL、自己参照canonical、通常リンクを基本にします。
タイトルと説明文はページごとに必ず変えなければならないわけではありません。Googleは、ページネーションの列について同じタイトルと説明文を使えるとしています。一方、サイト運用上「何ページ目か」を利用者へ伝えたい場合は、見出し、パンくず、ページ番号など画面内の現在位置を分かりやすくします。canonicalの基本はサイト移転のLLMOでも整理しています。
4.無限スクロールを、固定ページへ戻れる仕組みにする
無限スクロールを使う場合も、表示される各まとまりに固有URLを与え、そのURLをブラウザで直接開いたときに対象のまとまりが表示されるようにします。新しいまとまりが主な表示範囲になったら、History APIで表示中のURLを更新すると、再読み込み、共有、戻る操作を現在位置と合わせやすくなります。
スクロールやクリックをしないと重要な項目が一切読み込まれない実装は避けます。Googleは検索時にページを人のようにスクロールやクリックしないため、ユーザー操作に依存せず、表示範囲へ入ったときに関連コンテンツを読み込む実装や、ページ分割版を併設するよう案内しています。サーバー側でHTMLを返す、または事前レンダリングする方法も、利用者とJavaScriptを実行できないクローラーの双方に有効です。
各ページURLは公開状態でHTTP 200を返し、対象項目、見出し、次ページリンクがHTMLまたはレンダリング後HTMLに含まれるかを確認します。存在しないページ番号に空の200ページを返し続けると、無限にURLができる原因になります。範囲外のページは適切な404等を返し、空の一覧を正常ページとして量産しません。
5.絞り込みURLを分け、公開後に実際のHTMLとログを確かめる
ページ番号と、並び替え・絞り込み・サイト内検索のURLを同じルールで扱わないことが重要です。?page=2は固有の項目へ進むURLでも、?order=priceは同じ項目の順序違いかもしれません。Googleは、不要なフィルターや並び替えURLについて、noindexやrobots.txtによるクロール抑制を検討するよう案内しています。どのURLを検索対象に残すかを先に分類し、重要なページ番号まで誤ってブロックしません。
公開前後は、1ページ目だけでなく、2ページ目、中間ページ、最終ページ、範囲外URLを直接開きます。HTTP応答、canonical、タイトル、項目の重複・欠落、次・前リンク、戻る操作、モバイル表示、横スクロールを確認します。Search ConsoleのURL検査では、ライブテスト、レンダリング後HTML、スクリーンショット、HTTPヘッダー、Googleが選択したcanonical等を確認できます。
OpenAIは、ChatGPTの検索結果にWebサイトを表示するためのクローラーとしてOAI-SearchBotを案内し、GPTBotやChatGPT-Userとは目的が異なると説明しています。ただし、OpenAI公式資料はページネーション固有の実装保証を示していません。特定のAIクローラー向けの隠しページを作るのではなく、安定URL、通常リンク、正しいHTTP応答、アクセス方針を共通のWeb基盤として整えます。クローラーの役割はAI検索のrobots.txtをご覧ください。
公開前チェックリスト
- ページ番号、もっと見る、無限スクロールの用途を決めた
- 各まとまりに再訪・共有できる固有URLがある
- 同じURLを開くと同じ範囲の項目が表示される
- 次ページへの
<a href>リンクがある - PCとスマホの両方に後続ページへの到達経路がある
- 各ページが自分自身をcanonicalとして示している
- ページ番号をURLフラグメントだけで表していない
- スクロールやクリックなしでもページ分割版へ到達できる
- 並び替え・絞り込みURLとページ番号URLを分類した
- 最終ページと範囲外URLのHTTP応答を確認した
- レンダリング後HTMLに項目とリンクが含まれる
- 検索順位やAI引用を保証する表現にしていない
よくある質問
無限スクロールにすると、2ページ目以降は必ず検索されませんか?
必ず検索されないとは限りません。固有URL、順次リンク、ユーザー操作に依存しない読み込み、適切なHTTP応答があれば、後続の内容を発見できる設計にできます。ただし、クロールやインデックスは保証されません。
2ページ目以降をすべて1ページ目へcanonicalしてよいですか?
Googleのページネーション公式ガイドは、その方法を勧めていません。各ページを別URLとして扱い、それぞれに自己参照canonicalを設定するよう案内しています。
rel="next"とrel="prev"を入れれば十分ですか?
十分ではありません。Googleは現在これらのタグを使用していないと説明しています。通常の<a href>リンク、固有URL、自己参照canonicalを基本にしてください。
XMLサイトマップに全ページを載せれば、リンクは不要ですか?
サイトマップはURL発見の助けになりますが、通常リンクの代わりではありません。Googleもサイトマップを補助的な方法として案内しています。サイトマップの設計はXMLサイトマップのLLMOをご覧ください。
改善後、AI検索の引用数はすぐ増えますか?
保証できません。まずSearch Console、サーバーログ、アクセス解析で、後続ページの発見、クロール、インデックス、流入を分けて確認します。AI検索の表示・引用・流入の考え方はLLMOの効果測定で整理しています。
まとめ:連続して見せるUIと、分割して発見できるURLを両立する
ページネーションのLLMOでは、表示方法の名前より、後続項目へ安定して到達できるかが重要です。各まとまりの固有URL、通常リンク、自己参照canonical、レンダリング後HTML、適切なHTTP応答を揃えます。
無限スクロールやもっと見るを採用しても、ページ分割版とHistory APIを組み合わせれば、閲覧の連続性と共有・再訪・検証のしやすさを両立できます。PCとスマホで同じ経路を確認し、公開後も2ページ目以降を実際に開いて点検します。
長い一覧のページ分割を整理したい企業・医療機関へ
株式会社メディカルアトラクトでは、記事一覧、事例、採用情報、スタッフ紹介、診療案内などの長い一覧を棚卸しし、ページURL、次・前リンク、canonical、無限スクロール、絞り込みURL、公開後検証の確認表を作成します。お問い合わせページから、対象ページURL、現在の表示方式、項目数、CMSやフレームワーク、Search Consoleで気になる状況をお聞かせください。初回の相談では、検索対象に残すURL、後続ページの到達経路、PC・スマホの確認項目、制作会社へ依頼する修正範囲を具体化できます。
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本記事は株式会社メディカルアトラクト編集部(LLMO・Web制作担当)が、公表資料を2026年10月26日に確認して作成しました。
参考にした一次情報
- Pagination, incremental page loading, and their impact on Google Search(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- Fix lazy-loaded content(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- Link best practices for Google(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- URL structure best practices for Google Search(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- Understand the JavaScript SEO basics(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- Mobile site and mobile-first indexing best practices(Google Search Central)(2026年10月26日確認)
- URL Inspection tool(Google Search Console Help)(2026年10月26日確認)
- Overview of OpenAI Crawlers(OpenAI Developers)(2026年10月26日確認)
本記事は2026年10月26日時点の公開情報に基づく一般的なWeb制作・検索運用上の考え方を整理したもので、検索順位、インデックス、AI検索での表示・引用、問い合わせ増加を保証するものではありません。検索サービス、クローラー、CMS、ブラウザ、JavaScriptフレームワークの仕様は変更される場合があるため、実装時には各公式資料の最新版と自社環境をご確認ください。本記事はGoogle、OpenAIその他の掲載組織の提携・監修を受けたものではありません。個別のシステム構成や契約条件の判断が必要な場合は、適切な専門家へご相談ください。文中の会社名・サービス名は、各社の商標または登録商標です。